イテウォン殺人事件〜韓国映画日記59

「イテウォン殺人事件」

■出演
チョン・ジニョン
チャン・グンソク
シン・スンファン
オ・グァンノク
コ・チャンソク
ソン・ジュンギ
■監督
ホン・ギソン

■見どころ
実際に起きた未解決の殺人事件をベースに、事件に関係した人々の証言、徹底した調査と検証を通して制作されたクライム・サスペンス。
監督は「選択」のホン・ギソン。出演はチョン・ジニョン、チャン・グンソク、シン・スンファン。

■ストーリー
イテウォンにあるハンバーガー店のトイレで、韓国人大学生が胸や首など計9ヵ所をめった刺しされる残酷な殺人事件が起きた。容疑者として身柄を拘束されたのは、ピアスン(チャン・グンソク)とアレックス(シン・スンファン)というアメリカ籍の青年ふたり。しかし、彼らの証言は正反対で、相手に罪をなすりつけ合うばかり。事件を担当するパク検事(チョン・ジニョン)はピアスンの証言を信じ、アレックスを犯人と決め込むが…。

公開:2009年

■感想
ここ数日の間、期末試験に励んでいる最中、何やら巷ではチャン・グンソク旋風が吹き荒れていたようなので、今回はこの作品をピックアップ連

未解決の事件を元にしているということで、当然予想がつくでありますが、もちろんモヤッと終わります
ですが、我輩こ〜ゆ〜の大好きなので大歓迎烈

ストーリーそのものは法廷での様子を比較的淡々と描くので少しピリッとしない部分はありますが、登場人物の心理描写をうまく描いているので退屈はしなかったです秊

韓国ではこの手の未解決事件を題材にする作品も多々あるので、その中でとりわけ優秀ってこともないけど、それなりには楽しめた作品でした


個人的評価
☆☆☆☆


追記
【実際の事件の年表】

・1997年4月
事件発生

・1997年5月
韓国系アメリカ人Aを殺人の疑いで、米軍人の息子Bを凶器所持疑いなどで起訴

・1997年10月
1審。Aに無期懲役、Bに懲役1年6ヶ月宣告

・1998年1月
2審。Aに懲役20年、Bに懲役 長期で1年6ヶ月、短期で1年を宣告

・1998年4月
最高裁判所。Aに対し、証拠不十分で無罪判決

・1998年8月
B、特赦で釈放

・1998年11月
遺族、Bを殺人の疑いで検察に告訴

・1999年8月
B、検察が出国禁止延期手続を取らず、その隙にアメリカへ出国

*作品ではA→アレックス、B→ピアスン


【実際の事件の流れ】

韓国系アメリカ人と混血アメリカ人の10代男女20人余りが1997年4月3日、梨泰院のビルの4階のクラブに集まりパーティーをしていたが、空腹により同ビル1階にあるファーストフード店に下り、AとBはジャックナイフでハンバーガーを切りながら仲間たちとナイフをテーマにした会話を交わした。その後、仲間は外に出たり、4階に戻ったが、AとBはハンバーガー店のトイレに入り、そこで偶然出くわした大学生をジャックナイフで9ヶ所刺して殺害した。
その後彼らは、4階のクラブのトイレに行き血をぬぐい、その後Bはアメリカ第8軍基地に行き、友達に会ってズボンを着替えた。
そして犯行に使ったナイフを捨てたが、4月4日匿名の情報提供を受けた犯罪捜査隊(CID) 要員に逮捕された。

4月6日、Aの父は、息子の友達BがTVのニュースに出ているのを見て息子を追求し、息子が犯罪を認めると、弁護士に会った後4月8日に検察に自首させた。

有力な容疑者として逮捕されたAとBは、互いに相手が被害者を殺したとし、自分は横にいただけと主張した。

熾烈な法廷攻防の末、1審ではAを真犯人として判決を下したが、最高裁判所ではAは無罪で、Bが犯人だと判決を下した。

そんな最中、国家はBに対する出国禁止延長措置を取らず、出国禁止解除三日後にBはアメリカに逃亡し、捜査が不可能になった。

それに怒った遺族が国家を相手に損害賠償を請求し、1審、2審では原告敗訴判決を受けたが、最高裁判所で“担当検事の過失と遺族たちの精神的苦痛の因果関係が認められる”と判決が下された。


※この日記は過去のmixi日記からそのまま転載しています。

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